名称 神話の国 縁結び観光協会 所在地 〒690-0874 島根県松江市中原町5番地 松江市役所第2別館
TEL. 0852-55-5630 FAX. 0852-24-1534
E-mail izumoji@en-musubi.net IP‐TEL. 050-5202-9466
「神話の国 縁結び観光協会」は、2005年5月、出雲路(安来市、東出雲町、松江市、斐川町、出雲市)にある官民71団体(島根県、3市2町、商工会議所、旅館組合等65民間団体)で広域観光の振興を図るため設立されました。全国各地が観光を地域振興の大きな柱として力を注ぎ、競争が激化する中、首都圏をはじめとした大都市圏から多数の観光客を誘致するためには、市、町が単独ではなく広域に連携し取り組むことが欠かせないとの考えで結成されました。主な活動は大都市圏に対する共同プロモーションで、郷土の誇れる観光素材を全国にPRすることとしています。活動にあたっては、テーマとキーワードを「縁結び」と定め、「縁結びの地=出雲路」を他の有名観光地に並ぶ知名度と実力のある「トップブランド」にしていこうと知恵と力を寄せ集め、取り組んでおります。
大交流時代と言われる21世紀において、内外からの観光・交流人口は、大きく拡大するものと予測されます。こうした中、観光は、その将来性や産業として規模、経済波及効果の高さなどから、これからの基幹産業として大きな期待がかけられています。

一方で、観光においては、個人の価値観の変化やライフスタイルの多様化により、その構造や形態が急速に変化しつつあり、観光地においても従来型のビジネスモデルが通用しなくなるなど、変化する観光客ニーズに的確に対応できるか否かにより、勝ち組、負け組の2極化が進みつつあります。
これからの観光振興においては、こうした変化に対応するため、他地域との差別化を図りながら、地域の個性を活かした多様で魅力的な観光メニューや情報を戦略的に提供、PRする体制の構築が急務の課題となっています。

出雲路は、既存の観光資源に加え、出雲神話や遺跡などの歴史、宍道湖や中海などの自然、お茶やそばなどの食文化など、多様で個性的な地域資源を有しており、観光におけるそのポテンシャルは大変高く、的確な取り組み次第では、全国トップレベルの観光地となる可能性を有する有望な地域であります。また、この地域は、古くから文化圏、生活圏として一体的な地域であり、地域資源も広域にまたがるものや類似するものが多く、また、観光客の行動エリアとしても一体性の強い地域であります。

地域が連携して広域観光圏を形成し、共有する個性や特性を核としながら、地域ブランドを確立し、情報の発信やテーマ性のある広域観光ルートの開発、多種多様な観光メニューの提供等を共同で行うことは、極めて有効な取り組みであります。

こうしたことから、このたび、松江市、出雲市、安来市、東出雲町、斐川町及びこの地域の民間事業者に加え、島根県も参画した広域観光協会を設立するものとします。
この観光協会では、出雲路の行政と民間が「知恵」と「資源」を結集し、地域全体の総合的な魅力やブランド力を高めながら、「地域の自立と発展」に向けた取り組みを全力で推進してまいります。
1.現状と課題

(1)観光を取り巻く情勢
国内において、観光は、産業として規模や経済波及効果の高さ、将来性などから、21世紀の基幹産業として、また、今日の低迷する経済の活性化策としても大きな期待がかけられています。国においては観光立国担当大臣が設置され、「観光立国」に向けた様々な取り組みが進められるとともに、国内各地域においても国内外からの観光客誘致に向けた取り組みが活性化しつつあります。こうした取り組みにより、外国人観光客の入り込みは、大きく増加しているものの一方で国内観光客は、全体的に伸び悩み傾向にあり、結果、同じパイを取り合う地域間競争が激化しています。また、観光においては、個人の価値観の変化やライフスタイルの多様化等に伴い、旅行形態が急速に変化しつつあり、従来型のビジネスモデルが通用しなくなるなど、観光客ニーズの変化に的確に対応出来るか出来ないかにより、観光地としての勝ち組、負け組が明確になりつつあります。今後の観光振興においては、地域の個性を活かした多様でかつ魅力的な観光メニューを受け地(観光客を受け入れる側)が主体となって提供、PRしていく必要があります。

(2)出雲路の観光の現状
出雲路の観光は、平成15年と平成10年の観光入り込み客数を比較すると、この5年で4.2%増加しており、国内旅行市場が伸び悩んでいる中においては、概ね健闘していると言えます。しかしながら、新規観光施設のオープン等が相次いだ直後の平成13年と比較すると3%減少しており、ここ数年は新規観光施設のオープン効果が薄れ、低迷傾向に入りつつあり、その先行きは、大変厳しいものがあります。また、観光客の入り込み割合も、全体の6割近くを県内及び中国地方の県が占める近隣依存型となっています。このことは観光客の宿泊数が少なく、消費額が低いことを意味するものでもあり、経済効果を得にくい観光構造であると言えます。一方で、この地域への来訪者の結果調査や旅行会社の視察研修等における観光地としての評価は総じて高いものがあります。また、この地域は、既存の観光施設にとどまらず、出雲神話や遺跡を始めとした歴史、宍道湖や中海などの自然等の多様で個性的な地域資源を有しており、観光において地域資源の活用と他地域との差別化が求められる現状を考えると、観光のポテンシャルは大変高く、的確な取り組み次第では、全国トップレベルの観光地となる可能性を秘めた「潜在型観光地」であると言えます。

(3)出雲路の観光の課題
多くの旅行会社の企画商品において、松江と玉造温泉、出雲大社、足立美術館等がセットで組まれているように、出雲路は、観光において極めて一体的な地域であります。しかし、個々の素材が拡散していることもあり、全体イメージが希薄で、全国的な認知度、観光商品としての競争力も十分とは言えません。今後は、「出雲路の特性を核とした地域イメージを確立」するとともに、テーマ型観光商品や広域観光ルートを整備するなど、「各市町や民間事業者等が有する観光資源、地域資源をより有効に活用するための広域的な仕組みづくり」を早急に進める必要があります。また、この地域の経済活性化を図る上では、特に宿泊・滞在型観光地への転換を進めることが必要であり、そのための仕組みづくりと首都圏や関西等の遠隔地からの観光客誘致が必要です。しかしながら、大きな市場へのPR、セールスについては個々の取り組みでは限界があり、「この地域が一体となった共同プロモーション等の取り組み」を積極的に推進する必要があります。さらに、きびしい地域間競争を勝ち抜くためには、観光をこの地域の振興の核として取り組みを進めるという意識の統一を図りながら、「官民一体となった体制づくりとお客様をお迎えするホスピタリティを醸成」する必要があります。

2.基本的な考え方

(1)目 的
長引く経済不況等により、出雲路の経済状況は、依然として厳しい状況にあります。また、今後も、公共事業の削減等により、その状況はさらに厳しくなるものと予想され、この地域の再生と発展を図るためには、現在の産業構造を大きく転換する必要があります。観光は、経済波及効果の高い産業であるとともに、この地域は、恵まれた観光資源、地域資源を有し、観光地として大変高いポテンシャルを有していることから、今後、この地域の産業の核のひとつとして、大きな期待がかけられています。本協会では、観光をこの地域の産業の核として位置づけ、経済の振興、雇用の拡大を図ることを目的に、恵まれた地域資源の有効活用を図るための広域的な仕組みづくりやPR等を進め、もってこの地域を全国的な知名度と競争力を有する観光地(観光トップブランド)とするための取り組みを推進します。

(2)取り組みの視点
活動にあたっては、下記の視点からの取り組みを推進します。

ア 出雲路のイメージの創出
出雲路は、「神々のふるさと」「神話のくに」であり、出雲神話は、言わばこの地域のアイデンティティと言えます。この地域特性を活かすため、出雲神話を象徴するテーマのひとつである「縁結び」を核としてこの地域のイメージ構築を図るとともに、「縁結び」や「神在月」を主要キーワードとした観光商品・情報の提供、PR等を推進するなど、全国オンリーワンの観光地づくりを目指します。

イ 地域(受け地)が主体となった個性ある観光メニューづくり
多様化、高度化する観光客ニーズに対応するためには、観光客を受け入れる地域が、魅力的でかつ選択可能な多様な観光メニューを観光客に提供する必要があります。既存の観光資源に加え、歴史、自然、文化等の地域資源を観光メニューとして観光客に提供するための仕組みづくり、ルートづくり、アクセス整備等を会員、関係者とともに推進します。また、資源発掘、宣伝PR、受け入れ等を当協会や会員が主体となり設計、提供できるよう取り組みを進めます。

ウ 宿泊・滞在型観光地への転換
観光消費額の増加を図るためには、日帰り・通過型の観光客はもとより、さらに1人当たりの観光消費額が高い、宿泊を伴う滞在型、周遊型の観光客誘致が重要です。そのため、観光客の行動を点から線へ、線から面へ広げ、日帰りから1泊2日へ、1泊2日から連泊へと伸ばすための仕組みづくり、観光メニューづくりを推進します。また、滞在性、周遊性の望める首都圏や関西等の遠隔地からの誘客に向けた取り組みをより一層推進するとともに、海外等からの誘客活動についても検討を進めます。エ 地域が一体となった取り組み体制の構築、気運の醸成今後、観光を地域の基幹産業とし、実効性のある取り組みを推進します。そのためには、県、市町、民間団体が、主体的に自ら行動し、これらを有機的に連携させ、個々では対応できないことを本協会を中心に進め、地域全体の相乗効果を上げていくことが重要です。したがって、出雲路は観光振興を図る上での運命共同体であるという認識のもと、役割分担を明確にし、地域が一体となった円滑な取り組み体制を構築し、気運の醸成を図ります。

3.目標(成果指標)

「観光入り込み客数15%増を目指します。」平成16年における出雲路の観光入り込み客数は16,956千人です。県、市町、民間団体が相互に努力し総力を挙げて、平成19年には観光入り込み客数18,900千人(平成15年比15%増)を目指します。

4.目標達成のための基本戦略

(1)広域観光商品の開発
地域資源を発掘するとともに様々な観光資源を広域的に組み合わせ、魅力ある観光商品にします。出雲路には、歴史、文化、温泉など豊富な地域資源があります。この中には「出雲大社」、「城下町松江」、「足立美術館」等の既に観光商品として確立されているものがある反面、観光素材としては魅力的であっても商品としての開発がされていないものや、単体(点)であるために観光商品としての価値に欠けるもの、あるいは整備、宣伝の不足により商品化が十分でないものが数多く存在します。観光客の志向や行動は多様化し、かつては観光商品となり得なかったものが少し整備をしたり工夫をすること や、テーマ別に広域周遊ルートを造ることで観光商品化したり、魅力を上げることも可能となります。今後は、こうした素材を掘り起こすとともに、今あるものや新しくできるもの等を組み合わせ、テーマ別にルート化し、より魅力ある広域観光商品を造ります。

(2)魅力ある「食」の提供
旅の楽しみである出雲路の「食」をより魅力的なものにし、提供します。美味しい「食」と巡り会うことは旅の大きな目的のひとつです。出雲路は、「十六島のり」、「多伎のいちじく」、「しまね和牛」をはじめとする豊かな食材の宝庫です。今後は、これらを活用し、より魅力ある「食」の開発に努めます。また出雲路には「出雲そば」、「宍道湖七珍」、「和菓子」、「酒」等、この地域ならではの「食文化」があります。今後は、これらの情報発信等に努め、より一層観光素材としての活用を図ります。

(3)2次交通の整備
観光地(施設)を線で結び、面として周遊できる移動手段を整備します。多くの観光客の誘致を図るためには、公共交通機関により出雲路へ来訪した観光客が円滑に周遊できる二次交通(空港・駅⇔観光地、宿泊地⇔観光地、観光地⇔観光地、等)が必要です。松江市のレイクラインのように2次交通が確保されている区域もありますが、多くは未整備であることから、今後、周遊バスの検討等、整備に向けた様々な取り組みを進めます。

(4)ホスピタリティの醸成
受け入れ体制の整備、おもてなしの心の醸成を図ります。観光客に「また来てみたい」と思わせるような質の高いサービスを提供するためには、案内体制の充実や心のこもった温かい「おもてなし」が必要です。観光案内所の地域内連携や観光関係者のサービスの向上、おもてなしの雰囲気づくり等を地域が一体となり推進します。

(5)宣伝と販売促進活動の強化
出雲路情報の発信と宣伝、観光商品販売促進活動を強化します。出雲路が、「潜在型観光地」から脱却するためには、消費者(観光客)への宣伝活動をより一層強化する必要があります。そのため、テレビ、書籍、インターネット等あらゆる媒体を活用し、積極的に情報を発信します。また、特に遠隔地からの観光客は、旅行の際に旅行会社を利用する場合が多いことから、旅行会社等に企画商品造成のための提案を行う等、販売促進活動の強化を図ります。こうした活動にあたっては、各自治体、各観光施設等が連携し、一体となって共同(協働)プロモーションを実施します。